北アメリカ原産の菊芋。スーパーなどではあまり見かけないなじみの薄い野菜ですが、日本にはじめて伝わったのは江戸時代末期でした。初めは飼料用作物として伝わった菊芋ですが、第二次世界大戦頃から食用としても利用されるようになったそうです。
ショウガのようなゴツゴツとした見た目の根菜。白色種と紫色種があり、11月~12月が旬です。風味にはあまりクセがなく、生でサラダにして食べるとシャキシャキとした食感が特徴。油と相性が良く、フライドポテトのようにじっくりと火を通すと、じゃがいものようなホクホクねっとりとした味わいに。いろいろな楽しみ方ができます。
水溶性食物繊維のイヌリンや、ミネラルの一種のカリウムを豊富に含む、体にうれしいお野菜です。
食後血糖値の上昇を緩やかにする働きがある水溶性食物繊維のイヌリン。それを多く含む菊芋は「天然のインスリン」とも呼ばれ、糖尿病予防に最適な食材です。水溶性食物繊維には便通を促す作用や、腸内環境を整える作用も。ただし食べすぎはお腹を下す恐れがあるため、摂取量には注意しましょう。
また、高血圧の改善に必要なカリウムも豊富。ミネラルの一種のカリウムは、体内の不要な塩分を排出するのを助けてくれるため、高血圧の改善に有効。むくみの解消にも効果的です。
※キク科の植物に強いアレルギーがある方は摂取をお控えください。
シャキシャキとした菊芋の食感を生かした、甘辛い味付けのきんぴら。皮むきの手間がなく、ササっと炒めて出来上がり。時間がないときでも手軽に作れるレシピです。
土がついたまま洗わずに保存するのが鮮度を保つにはいちばんですが、スーパーや直売所で売られているものは洗って土を落としたものがほとんどです。その場合は新聞紙やキッチンペーパーで包み、さらにビニール袋に入れて野菜室で保存しましょう。
土つきのまま手に入った場合は、再び土に埋めると長期的な保存が可能です。
1上村滋養農園では本拠地の高崎市箕郷町と利根郡昭和村あわせて1ha(10反)の畑で菊芋を、農薬は使わず自然のままに育てています。
210月になると菊の花のようなかわいらしい黄色の花を咲かせます。
311月になり花が枯れると収穫期。「塊茎(かいけい)」という膨らんだ根っこの部分を食べます。
4採れたて洗いたての新鮮な菊芋は、皮が白くてきれいです。